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味覚教育 L'éducation au Goût


フランスの味覚教育の第一人者、

ジャック・ピュイゼさんのシンポジュウム(JFJ主催)に参加し、

大変有意義でした。

彼の提唱する味覚教育はとてもフランス人らしくユニークです。

ボキャブラリーを豊かにし、語彙を増やしたいことから

この教育は始まりました。

五感や語彙は味覚と密接な関係があるそうで、

食生活が平坦になるとボキャブラリーは減り、

ボキャブラリーが減るとその国の言語は衰退し、

国も衰退すると言っています。

五感をフル動員し、食べものに向き合い味わい、感じ取ることで、

子供が主体的に感じたことを、

色々なボキャブラリーを使って表現するようになります。

それにより、喜び、悲しみを表現できるようになり、

その中で自分自身を知り、分析し、

自分に自信がもてるようになります。

主体的に考える力、判断する力がつき、

他者への共感心を育て、共生力を育みます。

それは正に、自分の人生を、よりよく生きれることと言っています。

またそうした心や力を育てる味覚教育の中で

大人の子供に対する接し方や声かけが、

とても大切という事を改めて再確認しました。

大人はつい正解を探しがちですが、

感じたことは、唯一その人だけのもので、

感じたことに間違いも正解もないからです。

それについて、ジャック・ピュイゼさんは

人はそれぞれ唯一無二の存在で、

誰も人の代わりに味わうことも、呼吸することも、

夢見ることもできないと言っています。

食べ物は各自の感覚でしか、味わえず、またその瞬間は二度と訪れないと。

「我味わう、ゆえに我あり」

味わう自分こそが、自分の存在証明で、

味覚教育は自分達を人生の主人公へ導いてくれると。

Personne ne peut goûter à votre place.

Chacun est UN.

On ne revoit jamais le même instant.

食べものを通し語り合うことで、一つのテーブルを分かち合えることは

人生の大きな幸せで、

また食育教室でこどもと向き合うために

大人も味わうことを学び続けなければいけないと深く感じました。


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